『ザ・ロイヤルファミリー』は実話？原作はある？モデルは？

TBS日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』を見て、「これって実話？」「どこかにモデルの一家がいるのでは？」と感じた人も多いはずです。

競馬界を舞台に、馬主一族の栄光と葛藤、そして主人公の再起を20年スパンで描くスケール感は、フィクションとは思えないほどのリアリティがあります。

実はこのドラマには、作家・早見和真による同名小説の原作が存在し、綿密な取材に裏打ちされた世界観をベースに映像化されています。

一方で、登場人物や馬主一家に「特定の実在モデルはいない」とされており、あくまで競馬界全体から着想を得た創作です。

この記事では、原作小説の概要、ドラマとの違い、実話・モデルの有無、「なぜここまでリアルに感じられるのか」というポイントを整理しながら、作品の裏側にある“創作の力”をひも解いていきます。

「でも競馬のドラマでしょ？ついていけるかな…」と迷っている方にはこちら ▶『ザ・ロイヤルファミリー』競馬に興味なくても面白いのか？徹底レビュー

『ザ・ロイヤルファミリー』に原作はある？

まず結論から言うと、『ザ・ロイヤルファミリー』には明確な原作はあります。

ドラマオリジナルではなく、作家・早見和真による同名小説がベースになっています。

小説版は、競馬界を舞台にした人間ドラマを得意とする早見氏が、馬主一族の興亡と“血統”に翻弄される人々を描いた長編で、連載を経て書籍化された作品です。

税理士として働いていた主人公が、カリスマ馬主との出会いをきっかけに、競馬の世界に深く踏み込んでいくという大筋はドラマと共通しています。

原作を読むと、「あのシーンはこういう心理描写だったのか」と背景が補足され、ドラマの印象が一段と立体的になります。

ドラマと原作小説の違いは？

「原作付きドラマ」と聞くと、どのくらい忠実なのかが気になるところですよね。

『ザ・ロイヤルファミリー』の場合は、物語の核や主要キャラクターは原作に沿いつつ、映像作品としての見ごたえを高めるためのアレンジが加えられています。

代表的なのは、時間の進み方と見せ方です。

小説では、主人公の内面や過去の出来事が文章でじっくり描かれますが、ドラマではレースシーンや家族の会話、視線のやり取りで「語らずに見せる」表現が増えています。

これにより、視聴者は一気に物語に引き込まれやすくなっています。

また、特定のキャラクターの役割が強調されている点もポイントです。

たとえばミステリアスな立ち位置の人物や、ライバル陣営の若手などは、連ドラの“フック”としてややドラマ寄りに再構成されており、毎週の引きや伏線回収がより分かりやすくなるよう設計されています。

『ザ・ロイヤルファミリー』は実話なの？

もうひとつ気になるのは「これって実話？」「本当にあった話なの？」という疑問です。

調べてみると結論としては、この作品は“実話ではないフィクション”です。

物語に登場する馬主一族や競走馬、レースの結果などは、実在の人物や出来事をそのままなぞったものではありません。

ストーリーはあくまで作者の創作であり、「実在の誰か」を直接モデルにしていると明言されているわけではありません。

とはいえ、作り話感が薄く「本当にありそう」と感じられるのは、作者と制作陣による綿密な取材の積み重ねがあるから。

競馬場・牧場・厩舎での取材や、関係者のインタビューを通じて、業界の空気感や“あるある”が物語の至るところに反映されています。

モデルになった人物や一家はいる？

では、「山王家」やライバル陣営には、実在の馬主や企業グループがモデルとして存在するのでしょうか。ここも、はっきりさせておきたいポイントです。

現時点で公表されている範囲では、「特定の人物・企業をモデルにした」という公式な説明はありません。

むしろ、複数の馬主や企業家、競馬関係者のエピソードや雰囲気をミックスし、“象徴的な存在”としてキャラクターを設計している、というイメージのよう。

競馬の世界に詳しい人のなかでは「この人っぽい」「あのオーナーに似ている」といった憶測が飛び交っていますが、それらを連想しながらドラマや小説を楽しむのもアリ！

噂されている実在人物や競走馬を調べてみるのも、面白いかもしれません。

▶ キャスト紹介はこちら→キャスト徹底解説｜登場人物の魅力と関係性ガイド

「実話じゃないのにリアル」に感じる理由

ここまで読んで「実話じゃないのか」と感じた方もいるかもしれませんが、本作の面白さはむしろ「創作なのに異様にリアル」な点にあります。

なぜ、そんな感覚になるのでしょうか。ポイントは２つあると考えています。

一つは、競馬ビジネスの構造やルールが、物語の背景としてきちんと組み込まれていること。

馬主資格、冠名の文化、血統表、牧場とクラブの関係、賞金や維持費のリアルなど、「設定のための設定」ではなく、登場人物の悩みや選択に直結する形で描かれています。

もう一つは、「勝った・負けた」だけで終わらない人間ドラマ。家族の承継問題、会社経営のリスク、夢と生活のバランス、世代間ギャップといったテーマは、競馬に詳しくない視聴者にも心当たりのあるものばかり。

自分の身近な人間関係と重なって見えるため、フィクションでありながら“身に覚えのあるリアリティ”が生まれています。

『ザ・ロイヤルファミリー』原作を読むべき人・ドラマから入るべき人

まだドラマを見ていない方なら「原作とドラマ、どちらから楽しむべきか？」と迷われる方も多いと思います。

ここではざっくりとおすすめの入り方を整理しておきます。

まずドラマから入るのがおすすめな人

• キャスト目当てで見始めたい
• レースシーンや役者の表情で物語を味わいたい
• ネタバレを知らずに展開を楽しみたい

原作から入るのも向いている人

• 人間ドラマや心理描写をじっくり味わいたい
• 競馬の仕組み・ビジネス背景を深く理解したい
• すでにドラマの設定を一通り把握している

どちらが“正解”というわけではありませんが、「ドラマで全体像を掴み、原作で補強する」という二段階で楽しむと、キャラクターの言動の裏にある感情や動機がよく分かり、理解度と没入感が一気に高まります。

▶もっと詳しくドラマを知りたい→ドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』徹底ガイド｜あらすじ・魅力・キャスト情報まとめ

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では、ひとつずつ説明します。

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まとめ：フィクションだからこそ描けた“ロイヤルファミリー”の物語

ドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』は、早見和真による同名小説を原作としたフィクション作品であり、特定の実話や実在人物のモデルもいないとされています。

それでも「実話みたい」と感じられるのは、競馬界への丁寧な取材を土台に、家族・ビジネス・夢・血統といった普遍的なテーマを重ね合わせているからです。

原作の存在やモデルの有無を知ったうえで見直すと、物語の“仕掛け”や制作側の意図がよりはっきり見えてきます。

まだ原作を読んでいない方は、ドラマの余韻が残っているうちに手に取ってみると、新たな発見がきっとあるはずです。

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